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その瞬間、こちらを向いてヒソヒソ何か言っている連中がいたが、槐はもう気にしないことにした。
「槐君・・・」
「じゃっ、行ってくる」
心配そうにこちらを伺う鈴月の頭に手を置いて、槐は皆の群れに向かう。
「スミマセン、俺も警察に行った方がいいようなので、行ってきます」
担任にそう告げると、槐も姉達の元へと向かう。
担任の彼は「大変だったな」と告げると、それ以上は何も言わなかった。
そういえば
踵を返してパトカーへと向かう途中、彼女の存在を思い出し後ろを向く。
「・・・早紀?」
警察に調べられたらマズイし、逃げたのか?
いつの間にかいなくなった彼女の存在に引っかかりながらも、槐は前を向いた。
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