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「・・・ええと、お姉様?
先程からボクの隣で寝てらっしゃる、このお嬢さんはどなたでしょう?」
「ハァ?」
どんな嫌味が飛んで来るかと身構えるが、予想に反して彼女は怪訝そうに眉を潜めただけで終わる。
「アタシはアンタの冗談に付き合ってるヒマはないのよ」
「は?!や、冗談じゃなくて!」
心底狼狽えて訴えると、姉は溜め息を吐いて槐の額に手を充てる。
「熱、・・・はないわよね。
アンタどうしたの?あんなに仲が良かったイトコのことを忘れるなんて。
記憶喪失?」
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