仮カレ

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鈍いだなんて… 確かに食事に誘われることはよくあった。 でもそれは、同僚としての親睦のためだと思っていた。 付き合おうなんて言われたりなんてなかったし、そもそも二度三度誘う人なんていなかったからだ。 もし仮にそうだとしたら、私にそれ相応の魅力がなかったと言うこと。 浅川君に言われるほどのことなどなかったのだ。 「隙あらば恋人になりたい男がどんだけいたと思ってんだ! それすら気づいてなかったわけ?!」 「そんなの気のせいだよ。 確かに食事に誘われることはあったし、行ったけどそれまでじゃない。 二度三度なんてなかったんだから、鈍いなんて言われたくない」
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