仮カレ

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「なんで朝っぱらから言い合わなきゃならないんだよ! もういい! 仕事行く!」 ドアをバンッ!と大きな音をさせて行ってしまった。 彼が私を好き? 信じられない。 何かの間違いじゃないの? 同期だよ? もう何年同じ会社で働いているのよ。 彼が私をなんて考えたこともなかった。 私はと言えば、入社当時は大学時代からの彼がいた。 でも、お互いに社会人になり、気持ちが離れて別れることになった。 その後は、行きつけのレストランのウェイターとかバーテンダー、合コンで知り合ったとか? 誠二はバーで知り合った。 思えば、恋人のいない時期は少なかったかもしれない。 だとしても、やっぱり寝耳に水だ。
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