仮カレ

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飛行機に搭乗し、離陸。 彼にワインを勧められ、機内食と一緒に頂いた。 さっき食べたしょうが焼き定食はまだお腹にあったけれど、ワインを飲んだらまた食べたくなった。 お腹がいっぱいになったからというわけではなく、ワインを飲んで緊張が解れたのかもしれない。 酔っていく自分に気づいた。 落ち着いたせいか、素直な気持ちになってきたのか、彼の肩にもたれ掛かってみた。 「まだ先は長いからな。寝ておけ」 「今日は優しいね」 「俺はいつも優しいよ」 そのあとすぐに記憶がなくなった。 恋人でもないのに彼の肩を貸してもらうなんて、おかしな感じだ。 それなのに、心地好かった。 彼の肩にもたれて眠ることが、安心できるなんて思いもしなかった。
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