『あなたの夢、かなえます。』

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  月はまだ出ていない。 私は再び布団に潜ろうと、きびすを返した。 その時だ窓から風に乗って1枚の広告が部屋へと入ってきた。 「なんだろう?」 私はその広告を手に取った。 『夢叶え屋さん』 広告上部にポップ文字で書かれたその広告は、手作り感満載だ。 『夢の館にご招待。 あなただけです。』 等々、怪しい勧誘がツラツラとかわいいイラストと共に描かれていた。 きっと、どこかの学校の文化祭で使われたものだろう。 私はそう思いその広告を丸めてゴミ箱へと放り投げた。 広告は見事にゴミ箱の中へと吸い込まれた。 1発で決まると何となく気分がいい。 ……と、その時だった。 私の右肩に黒い妖精さんが現れたのだ。 フォークを持っている。
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