『あなたの夢、かなえます。』

8/11
前へ
/11ページ
次へ
  【では、汝の願いとくと叶えよう。】 頭に響く声が一段と力強く感じ取れた。 そして私は気を失った。 *** 「もし、こんなところで寝ていると風邪を引きますよ。」 優しいその声で目が覚める。 見れば愛しい彼が心配そうに私を見ていた。 一面バラの花に包まれたここは一体どこなのか? そんな疑問も気にならないほど私はドキドキしていた。 「おや? 靴を履いていませんね。 それでは歩けないですね。 ちょっと失礼。」 私の体が宙に浮く。 憧れのお姫様抱っこだ。 愛しい彼の顔が間近に迫る。 思わず赤面してしまう私。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加