気になるあの娘。

5/6
前へ
/43ページ
次へ
その思いを隠しながらパクリ、チョココロネを頬張ると、 「四ノ宮くん!」 「どうしたの?坂木(さかき)さん。」 元クラスメイトの坂木亜依(さかき あい)さんが訪ねて来た。 「集会始まるよ!」 「え?もうそんな時間?」 僕は時計を確認すると、急いでお昼ご飯を片付けて。相方の林田(はやしだ)くんを探した。が、見当たらない。のんびりし過ぎて置いて行かれたようだ。 「あれ?谷(たに)さんは?」 「気づいたら、もういなくなってたよ。」 谷さんとは、坂木さんの相方である。僕と同じ状況に、坂木さんが苦笑した。 「じゃあ、一緒に行こうか。」 「うん!」 「みんな、行ってくるね。」 「行ってらっしゃーい。」 ひらひらと、野々子ちゃんを初め、友人たちが手を振って見送ってくれる。僕は坂木さんと並んで、風紀委員会の集会に急いだ。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加