第十三章 輝夜 三

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「光二様がお綺麗なのですから、守人様も大丈夫!」  何が大丈夫なのであろう。 「こちらが、満千留様の部屋です」  満千留は面倒だと言いながら、何かの書類を処理していた。 満千留は俺を見ると、座っていてと手で合図していた。 「呼吸するのも、喋るのも面倒臭い……」  こんな怠惰な満千留が、当主になりたいというのも面白い。 「俺は光を喰うからね。今でも充分だけどさ」  満千留の表情に、時折、憎しみが浮かぶ。 「ええと、柴崎の山の民だよね?連絡しているから行っていいよ。 かなり離れているから、車も用意したよ」  車も四区でアウトドア用であった。
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