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「もしかして、×ですね。日本語、喋れますね」
そこで、猿が頷いているが、どっちなのか分からない。
「ワ、ワワワオオイ、ワワワオオン」
俺は守人だ。
「合っていますか?」
再び猿が頷いていた。
「ワワンワンオオオン」
森を案内して欲しい。
「光が欲しい。光と引き換えに案内しよう」
どこから声がしたのかと思ったら、猿が喋っていた。
「光の契約は、柴崎としている。もう少ししたら、光は戻る」
すると、猿が俺の手を離して去って行こうとしていた。
ここまで、×が獣になっているとは思わなかった。
でも、移動する猿は、大半が本物の猿であった。
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