ミドリ

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「名前変えんといかんな」  夏の間食欲旺盛でエサを食べまくり急成長したミドリがメスではなくオスだと分かったのはつい最近。 「おまえ、ずっとオスやったんやな。でもおまえ、なんかメスっぽいぞ」  そう呟いてぼくは小さく笑った。  メスっぽいなどと、ぼくは勝手だ。  これじゃあの三人の女たちと同じだ。  人差し指でミドリの頭を撫でようとして、がぶりと噛みつかれる。 「痛っ」  と言ったが、あれ全然痛くない。  よく見ると噛まれた指の先がうっすらと消えている。  第一関節の先からじわりと第二関節まで?み込まれる。 「あれ、どうして・・・・」  指から手全体へ腕へとそれは僕を浸食していく。
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