殺意

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-木崎邸 昭「貴様ら警察がいながらなんて様だ!」 一「申し訳ありませんでした」 一之瀬は昭蔵に頭を下げていた。 怒るのは当然だ。 50億円を失ったのだから。 しかもそれをライブ中継されたのだから。 会社の評判にも響くだろう。 50億円に火を着けた犯人たちは全員逮捕した。 彼らはネット掲示板を見て犯行に及んだようだ。 掲示板には『あの50億円は偽札です。あの偽札を燃やすことが出来た人には、賞金を差し上げます。』と書いてあった。 よくこんなのを信じたものだ。 掲示板に書いた人物は海外のサーバーを経由しており、特定には時間がかかるようだ。 しかし、まさか50億円を燃やすとは思わなかった。 一「(…やはり犯人の目的は金ではなかったのか)」 完全に犯人の策略に嵌まった。 警察は見事に犯人に一杯食わされたのだ。 昭「なんということだ! 大損失だ! …園山! 園山はいるか!」 昭蔵は運転手兼秘書である園山を呼んだ。 すると、別の社員が入ってきた。 ?「社長、実はご相談が」 昭「なんだ! こんな時に!」 社「園山さんなんですが、連絡が取れないんです」 昭「なんだと!」 一「すいません。園山さんと連絡が取れなくなったのはいつですか」 一之瀬は社員に聞いた。 社「2時間ほど前に自宅に戻って必要なものを取ってくると言って、それから何度も携帯に掛けてるんですが…」 一「今すぐ園山の自宅に捜査員を向かわせてくれ」 一之瀬は部下にそう指示を出した。 …なにか嫌な予感がする。 数分後、部下から連絡があった。 それは、園山俊明が自宅で殺害されているという内容だった。
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