告発

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-木崎邸 一之瀬は木崎邸に来ていた。 あの身代金焼失以降、犯人から連絡はない。 それどころか、動画の配信が終了している。 しかし、犯人から連絡が来ないとも限らない。 一之瀬たち警察はいつも以上に気を張っていた。 その時、 プルルルル…。 木崎邸の電話が鳴った。 一之瀬たちはすぐに逆探知の準備に入った。 一「……。」 一之瀬は受話器を取った。 智『もしもし、木崎智哉です』 一「!!」 一之瀬は驚いた。 それはそうだ。 まさか誘拐された本人から連絡が来るとは思っていなかったのだから。 智『刑事さん、この放送ってライブ中継されてるんですよね』 一之瀬は確認した。 確かにライブ中継が再開されている。 一「…ええ」 智『良かった。刑事さんに聞きたいんですけど、俺ののことってどのくらい調べてますか』 一「…学校で君が木崎家の次男だと知っている人間はいませんでした。知っていたのは友人の霧島幸一君、本田桜さん、そしてご近所に住んでいる巽敬助さんだけでした」 智『…そうですか』 少しの沈黙のあと、一之瀬は続けた。 一「あと、後輩の神崎さなえさんが心配していらっしゃいました。泣きながら『先輩を助けてあげてください』と言われました」 智『!!』 智哉は息をはいたあと、ゆっくりと口を開いた。 智『俺の戸籍については調べてますか』 一「ええ、特に不審な点はありませんでしたが」 智『…その戸籍、間違ってますよ』 一「え!?」 場は騒然とした。 一「…どういうことでしょうか」 智『俺は木崎昭蔵と、彼が不倫していた女性との間に生まれた子供です。母の幸枝は本当の母親ではありません』
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