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「も、もしかしてバンドやってるローホさんですか?」
ミズキンダの言葉で思い出した。スポーツコラム書いてる人で、ブログでも超売れっ子のフリージャーナリスト。通称ローホ王子だった。
と、ぽんと蹄を鳴らしてミズキンダの方を見たら。
ちょっと。
ミズキンダ、白い毛が赤くなってるわよ。
あ、私と殴りあって鼻血が出たのか。
うん、私だってね、イケメンは好きよ。でもね。ブンヤってなんだか胡散臭いじゃない?
もしかしたら私の仕上がり具合の情報を敵さんたちに売っちゃうかも知れないじゃん。
出来れば関わりたくないって。
なのに。
「ファンなんです!サイン下さいませ~!」
ばっかちーん!
「あー。後でいいですか?まず本業の方、済ませてから」
ニヤリと笑われ一眼レフでパチリパチリ。
ま、まずい!
「写真はお断りし」
「一緒に撮りましょうか、可愛いパンダちゃん」
「はい!」
いや。いやいやあかん!
その流血はまずいって!!
ジョッキーが血まみれなんて何書かれるか……
「で、リングにはいつ立つんですか?勿論タッグマッチですよね。リングネームは?サラミンダー?」
なんじゃそりゃ?
「いーえ、チームパンクサラサー♪」
変わらんわ。てか出ねえぞ!
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