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当たり前だ、里香は俺がこの手で昨夜殺した。そして、今は手足を切り取られた無残な姿で俺の部屋で横たわっている。
「里香なら、今俺の部屋で寝てるよ」
「えっ……プロデューサーの部屋、ですか」
栞は驚くと同時に、動揺しているようだった。
「昨日飲み過ぎで大分体調が悪そうだったからな、俺の部屋で休ませていたんだ。今日の撮影もどうしようかと思っていたんだが……厳しそうだ。すまんな栞、あっちには俺から連絡しておくから、今日はお前1人で対応してくれ」
「え? は、はぁ……」
「それと、悪いんだが仕事が終わり次第俺の家まで来てくれないか? 地図は後でスマホで送るから」
「え……」
栞は理解が追いつかないようで、上手く言葉が出てこないようだ。
そもそもアイドルがプロデューサーの家に行くという事自体がタブーだ。栞が躊躇うのも無理はない。
「里香を1人で帰すのはちょっと不安でな。里香を迎えに来てくれないか、きっとお前が来てくれたら里香も喜ぶ」
俺は強めの口調で栞に言う。
「はぁ……構いませんけど……」
栞は渋々だが承諾してくれた。
俺は栞の性格上、強く押されれば断れないことも知っていた。
こうして、栞を花弁へと「加工」する準備は整った。
22時頃、栞は地図を頼りに俺の自宅に訪ねて来た。
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