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良かった。知己が魔族に殺されていてそれの復讐をしたいとかいうタイプじゃなくて本当に良かった。
「という訳なんだけど、それでも俺と契約をつづけてくれるかなあ?」
俺が聞くとユナは
「アンタだけなら正直お断りするところだけど、アルク様が一緒ならしばらくこっちにとどまってもいいわ」
そう答えた。
それじゃあ、とりあえずこの横たわったドラゴンから売れそうな部分を切り取って近くの街で売って軍資金を稼ごう。
勇者も同じことを考えていたらしく、目くばせをしあう。
そんな事するのは生まれて初めてだった。
ドラゴンを売ったら、そうだな。魔王に目をつけられず且つ討伐活動をしている様に見せかけられるものといったら伝説の武器でも手に入れに行こう。
ああいうものが封印されている場所は大体において、古代魔術の見本市の状態だ。研究には最高の場所の一つだ。
ニヤニヤと笑う俺に、アルクは怪訝そうな顔をしているが何も言って来ないので気にしないことにする。直接気持ち悪いって言われないものまで一々気にしていても身が持たない。
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