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金髪ちゃんが魔術師の耳元に口を寄せてひそひそと話かけている。
その様子を相変わらず真っ白な手のままで少女が見つめていた。
「ナタリア、ここで一旦お別れしましょう」
金髪ちゃんに言われた少女、ナタリアはそれでも息をつめた。
「私達も強くなるから。そうしたら必ず迎えに来る」
意思の強い目は、イメージしていた勇者そのものだった。アルクは血が薄いと言ったが傍目でみて勇者らしいのはアルクよりこの金髪の少女だと思った。
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