温泉

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 この状況少なくとも金髪ちゃん達の派遣を決めた国と、ナタリアの部族の責任者には連絡を入れるべきだろう。  俺を派遣した国は、俺を選んだ時点で大してやる気がないことは明白だ。体面的に魔王討伐もきちんと考えているというポーズができればいい程度の話だろうから別に問題ないだろう。問題があったとしても、“勇者御一行”として旅を続けているのだからとやかく言われる筋合いはない。  連絡は、通常書簡を使う。  今回は許可を求めるという体裁にしなければならない為、通常の流通に任せるといつまでかかるか分からない。  俺はそれで構わなかった。この旅の基本はとにかく時間稼ぎだ。連絡を待っていて進めませんでしたという状況は最も望むところだった。  けれど、この顔面を蒼白にしている少女ナタリアにそれは耐えられそうにない。 「悪いけど、自国に送る書簡の準備を。 それからナタリアだっけ?自分の村への報告の準備を」  俺はそういうと、右手を胸の高さまで上げた。  それから指先に魔力を込める。  すでに、契約済みの生き物の召喚はそれほど難しくは無い。  手のひらに魔法陣が浮かび上がる。指を動かして魔法陣を描くことをイメージするとか、手の付け根あたりに意識を集中するとか、色々コツがあるらしいが、俺の場合指先から力を広げていくのが一番楽だった。  金色に光り輝く魔法陣から言葉の通り、正に飛び出して来たのは鳩の様な形をした妖精だ。  ただ、色がその辺にいる鳩と違い青い。  続いて、黄色の個体も一羽魔法陣から飛び出す。
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