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「・・・おはよう。僕は3年の田代 友利。よろしくね。綾菜くん」
僕はそんな簡単な自己紹介をして雛人くんにも綾菜くんにもバレないように下唇を噛みしめた。
なんとなく・・・僕は綾菜くんのことが・・・嫌いだ。
「それよりも・・・」
そう声を発したのは雛人くんだった。
雛人くんは僕の肩を抱いたままでいてくれていた。
それが僕は嬉しかった。
雛人くんは僕の特別だ。
そして、僕も・・・僕も・・・きっと・・・。
「『噂ってレベルじゃない』ってどう言うこと? もうバレバレ?」
それ、僕も気になってた。
僕は心の内でそう相づちを打ったけれど、言葉は発しなかった。
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