35人が本棚に入れています
本棚に追加
「え~? 別にバレるようなことして・・・」
「『してるよね!?』」
僕の声と綾菜くんの声が重なった。
それに僕はモヤリとさせられたけれど、綾菜くんは嬉しそうにニコリとしていた。
僕はまたそれが嫌で下唇を噛みしめた。
「・・・前から思ってはいたんですけど・・・」
雛人くんはそこまで言うとクスリと笑って僕を見て綾菜くんを見た。
・・・やめてよ。
僕は心の内で呟いた。
「友利先輩と虹並・・・仲良くなれ・・・」
「やめてよっ! ・・・あ」
僕は思わず口を突いて出てきてしまったその言葉に青ざめた。
それに追い討ちをかけるかのように吹いた秋の冷たい風に僕はぶるると震えた。
最初のコメントを投稿しよう!