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雛人くんと春海くんは親友。
そのことは僕も認めているし、それに対して僕は何も思わない。
けれど・・・。
僕は雛人くんに未だ抱きついたままの綾菜くんをじっと見つめ見た。
綾菜くんのことは正直、腑に落ちていない。
どうして?
なんで?
そんな想いばかりが頭の中を巡る・・・。
「春? あんなヤツのことなんて知らないよ? 朝練か寝坊じゃない? あと・・・」
雛人くんはそう言うと僕に微笑み掛け、抱きついたままだった綾菜くんを優しく引き離して僕を引き寄せた。
「この人は俺の『カノジョ』。噂は聞いてるでしょ?」
「ちょっ!? 雛人くん!?」
僕は僕の肩を抱いてクスクスと笑っている雛人くんを慌てて見つめ見た。
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