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想う
「おはようございます。友利先輩」
最近、閉まりの悪くなった家の門をガシャガシャと閉めようとしていると不意に後ろからそう声を掛けられた。
嗚呼・・・好き・・・。
僕は心の内でそう呟いて閉めかけの門をそのままにそろそろと後ろを振り返った。
振り返り『おはよう』と言おうとした僕の唇に軽く触れるものがあった。
あ・・・。
僕がそう声を発するよりも早くに僕の口の中に滑り込んできた舌先に僕はまんまと翻弄させられ、僕は朝から家の前で僅かに甘い声を漏らしていた。
嗚呼・・・気持ちいいし、幸せだ・・・。
僕は朝からそんなことを思っていた。
「・・・友利・・・」
唇を僅かに離して僕をそう呼んでくれた雛人くんを僕はじっと見つめ見た。
嗚呼・・・今日も雛人くんは綺麗だ。
またいつもと同じことを僕は思った。
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