5章 愛の天秤

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・ その手を首に回して引寄せるとチュッと軽く唇を重ねる。 「淋しい?」 離した唇で短く囁くとまたキスをした。 今度は少し眺めに唇に吸い付く── 「晶さん…できるだけ逢いにくるから」 「うん…」 おでこをコツンと付けて、言葉とため息を漏らしては口付けを交す。 夏希ちゃんが居候にきてから丁度三週間── あっという間だったな… 月は蝉がいよいよ鳴き始めた真夏日── 八月に入ろうとしていた。 あの日── 事務所から帰ってきてから今日までの数日間、何故か夏希ちゃんは禁欲生活に入っている。 何かしら本人の考えもあるようで、でも、我慢してるのは何より明らかで── あたしは何かと葛藤する夏希ちゃんが面白くてついつい誘惑してみたりなんかして…… 「ねえ、夏希ちゃん?今日もシないの?」 「シない!」 短パンにキャミソール、もちろんノーブラで。 テレビを向く夏希ちゃんの顔を四つん這いで覗き込んでわざと迫ってみたり。 真っ赤になってそっぽを向く夏希ちゃんは萌え度かなり高しっ! やばい、子宮疼くんですがっ!?── あたしっめちゃめちゃヤっちゃいたいんですがっ!?──
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