第8話「もう魔王なんてどうでもいい」 城跡~7人

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「まぁ何はともあれ、俺が一番気になっていた謎が解決した。ウルノーガって奴が暗躍しているから、勇者であるヨシヒコがデルカダールに追われることになった。ってことか」 「ウルノーガは強力な闇の力を持つという。その力を打ち破る方法が無ければ、結局は追われる身のままじゃ」 カミュとロウが見解を述べます。 「命の大樹には闇の力を払う何かが眠っていると、聞いた事があります」 「結局、ヨシヒコちゃんを命の大樹に連れて行くしかないわね」 セーニャが話に入ってきて、シルビアも頷きます。 「唯一の手掛かりは大樹の枝・・・でも、その使い方が分からないわ」 「ヨシヒコが言うには、ホトケサマってのがそれを教えてくれるらしいけど・・・」 「仏様はいつもざっくりとしか教えてくださいません。それに、知らない事だって多いようです」 ヨシヒコの言葉に全員がため息をつきます。 しかしその時! ヨシヒコが鞄にしまっていた大樹の枝が光を放ちはじめました。 ロウの娘エレノアと夫アーウィンがヨシヒコに与えた勇者の力。それが辛うじて作用して起きた現象でした。
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