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「ああ、わしに気を遣わなくていいとも、いいともさ、
どれ?
じゃあ、そいつらに会ってくるとしよう、会ってこようかな?」
一風変わった喋り方と、また独特な体型を有するヘファイストスは、
大儀そうに体を起こした。
やはりまともに立つことができない。
そこいらの机に手をかけてゆっくりと立ち上がる・・・、
いや、そばに車椅子のようなものがある。
果たして話がこじれた場合、戦いになるのだろうか?
あまり強そうにも見えないのだが・・・。
・・・結果だけ伝えよう。
既にマリアたちは、ヘファイストスと直接面会し、
交渉を終えていた。
スサとしては、何事もなく村を通り抜け、次の目的地に赴くのがベストなのだが、
マリアの申し出を全て拒絶するかのごとく、
ヘファイストスが、「条件」と「提案」を提示してきたのだ。
そしてマリアがその申し出の真意を理解するのに、しばらく時間を要したためか、
交渉にかなりの時間がかかったのは事実である。
・・・勿論、それはヘファイストスの独特の語り口のおかげで要領を得にくかった、
というのも理由の一つであるが。
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