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「本当に急いでいるので詳しくは電車の中で話しますけど...」
「ええ、それで、そのご友人は和歌山に...
ということは、和歌山市駅ですか?それとも...羽衣駅ですか?」
「はい...えっと...確か後者だったと思います」
「じゃあ東羽衣線から阪和線か...」
うーん...えっと...
僕は必死になって考える。まあ彼女を助ける理由はないのだけれど。強いて言うなら彼女が少しあどけなく見えたからだ。
高校まで鉄道研究会に所属していたことあって、一応朝のラッシュ時の近辺の電車の時間は辛うじて覚えている。
あとは毎日の通勤で覚えた電車の順序の知識を駆使して、...
......
「あ...えっと、お名前は?」
「三澤 澪花と申します」
「えっと、ですね、三澤さん...すみませんけど... 多分、方法はないです...」
「そ、そんな...、」
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