溢れる愛

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記念すべきファーストキスが零士先生とだなんて夢みたい……心の中でそう何度も繰り返して彼のスーツの裾をギュッと握り締めた時だった。突然零士先生が唇を離し、私の体を抱き上げる。 「初めてがソファーっていうのは、やっぱマズいよな……ベットでちゃんと愛してやる」 その言葉通り、零士先生は広いベットの上で初めての私を優しく愛してくれた。 でも、いざとなると肌を見せるのさえ恥ずかしくて無意識に体が強張ってしまう。そんな私に彼は何度もキスをし「綺麗だ……」って囁いては、また啄むようなキスを落とす。 そしていつしかそのキスは唇を離れ、耳たぶを甘噛みすると首筋へと移っていく。 それでも私が不安そうな顔をすると先を急ぐことはなく、優しく頭を撫でてギュッと抱き締めてくれた。結局、その唇が露わになった膨らみに触れたのは、私たちがベットに入って随分経った頃。 もうその時には恥ずかしいという感情は随分薄れ、愛されたいという気持ちの方が大きくなっていた。 「希穂、やっとお前を俺のモノにできる……」 「零士……先生」 あぁ……彼の肌、とっても熱い…… そう感じたとたん私の体も熱く火照り、全身を巡る血が逆流するくらい興奮したんだ。 「好き……零士先生が、ずっと好きだったの」 すると私の言葉に反応するように彼が私の中に入ってきて、同時に体が引き裂かれるような強烈な痛み襲われる。歪んだ顔で唇をグッと噛み締め薄目を開けると切なそうな瞳が心配そうに私を見つめていた。 視線が合った瞬間、辛かったけど、心は満ち足りていた。この世で一番愛しい人に抱かれ、私は最高に幸せだったんだ……
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