天然記念物級の女

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先生の好意で付き合ってくれたんだと思っていたから驚いてしまいポカンとした顔で固まっていたら、零士先生が当然のように右手を差し出してくる。 この手の意味は? 時間外のバイト代を払えってこと? まだおこちゃまで素直だった私は慌ててポケットから財布を取り出し、バイト代を払おうとした。だが、それを見た零士先生が「素直なヤツだなぁ~」って目をパチクリさせる。 「中学生から金なんか取れないだろ?」 「あ、でも、別料金だって……」 困惑する私に零士先生は「金じゃない。体で払ってくれればいいから」なんて言うから、ぶったまげて椅子から滑り落ちそうになった。 「か、から……だ?」 初心な私だったけど、一応、その言葉の意味は理解できた。だから舞い上がってしまい視線が宙を泳ぐ。でも、彼が言った"カラダ"の意味は私の想像とは全く違っていて…… 「俺の絵のモデルになってくれよ」 「モデル……ですか?」 変な想像をしてしまったことが恥ずかしくて自嘲的な笑みを浮かべると零士先生が再び衝撃的な言葉を口にする。 「そっ! ヌードモデル」 「へっ? ヌード?」 それって、先生の前で素っ裸になって何時間も裸のまま先生に見つめられるってことだよね? その場面を想像しただけで鼻の奥がツーンとして鼻血が出そうになった。 「この綺麗な黒髪に若々しい弾力のある白い肌。そして何より、澄んだ大きな瞳。凄くいい……」 妖艶な眼差しで私の髪をすく零士先生に小さな胸は今にも張り裂けそう……
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