第11節「二次元? 三次元?」

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第11節「二次元? 三次元?」

 夜。下校途中のことだった。  駅前の広場にて。後ろから声をかけられた灯理が振り返ると、清楚な感じの女性が立っていた。 (どこかで見たことがある女性(ヒト)だな)  けれど、すぐには思い出せない。  年上だけど、成人した女性と形容するのはちょっと違う。全体的な雰囲気に少女性が残っている。  膝より下、ふくらはぎの真ん中くらいの丈の長めレングススカートに、ギンガムチェックの長袖シャツ。  上からグレーのジャケットを羽織っていて、首には紅いストール。  梳かれた黒髪が肩の下まで降りていて、目元は生来はぱっちりしているはずなのに、彼女の心情が今は伏し目がちにさせている感じ。  何者だろうか? と灯理の性分として「観察」してしまう。  睨みつけるような感じになってしまったかもしれない。
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