僕の夢

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さっきと同じように優しく笑いながらアケミちゃんを見る先生の後ろにある黒板に、白いチョークで大きく「しょうらいの夢」と書かれていた。 「今日はみんなが将来何になりたいか、どんな夢を持っているのか、みんなで発表しあいましょう」 総合の授業が始まってすぐ、先生は教壇に立ってそう言った。 ちょっと教室がざわざわしたけれど、みんななりたいものは決まっていたみたいで、発表はすらすら進んでいた。 そして、夢があるのは僕も同じだった。 後ろのロッカーに入っているグローブを思い浮かべて、僕はちょっと得意げに微笑んだ。 僕は、プロ野球選手になるのが夢だ。 プロ野球選手になって、日本で活躍して、いつかアメリカに行って、メジャーリーガーになる。 それが僕の夢だった。
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