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目の前に激昂した男が立ち塞がる。 どうにかここを切り抜かねば。 しかし今、この男の刀で切られた胸の傷が、火を吹いているかのように熱い。 ――痛い ――苦しい 必死に何か考えようとしても、その二つの意識が邪魔をする。 なぜ俺がこんな目に。 どうあがいたって、丸腰の百姓が勝てる相手ではない。 そんなことわかっているが、俺はこの人を守らねばならない……。
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