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待ち合わせはなんば駅。 うちのサークルで、南海電鉄を使うのは私と先輩だけ。 皆よりほんの少し早く先輩に会えるだけ、ほんの少しの間2人っきりになれるってだけで、私はサークルには履いていかないようなひらひらのスカートを履き、髪型を念入りにセットして、あらゆる角度から顔を眺め倒してメイクを施したのだ。 気合入れちゃって。 乗り込んですぐの席に座り、もう一度口の中で茶化してみる。 たかがサークルメンバーとのお出かけで、身支度に3時間かけるってどうなのよ。 心の中の私がむくれながら言う。 可愛いって思われたいんだもん。 反論の余地なし。それはもう仕方ない。思われたいんだもん。 カバンから手鏡を取り出し、目元、口元、チーク、前髪、思いつくところをすべて確認したところで、車両はトンネルに突っ込んだ。
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