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あとがき
読者の皆様
いつも読んで頂きまして、ありがとうございます!
「北極星の謳」は完結してしまいましたが、このお話はこの後も続きを書く予定でおりますので、ひとまず小休止と思っていてください。
おチビさんたちの成長後のエピソードを書きたいし、晴馬と夏鈴のその後もショートで書いていこうか、どうしようか、まだ具体的な形にはなっていませんが。「10年後の初恋」からの読者さんならもうすでにお気付きと思いますが、私は書き始めるとサクサクと書き急いでしまう性格なので、案外早くお目にかかれるかもしれません。
「北極星の謳」は民謡チックなタイトルだなぁって自分では思っていたので、北海道の開拓の歴史も意識してみようと思い付きました。私の育った場所では原住民であるアイヌの血を引く友達もいて、ロシア系の混血の人もいて、朝鮮系の人や中国系の人もいたり、欧米から移住して外国語の先生になっている人もいて、北海道民は案外人種のるつぼかもしれません。そんな中でやはり時代錯誤でしょうか?と感じる人種差別的問題など、ありましてね。本州のとはまた違うのですが、根本的な「人の存在価値は平等でなくては不自然だ」という、子供ながらに感じてきた問題を投影してみたくなりました。
私の育った環境はちょっと特殊だったのもあって、綺麗な歴史はないということを教えてくれる物知りな大人に囲まれていたせいで、恐ろしい歴史もいくつか聞いたことがあります。もしも、自分がそんな環境に巻き込まれたらどうすればいいんだろ?と、ずっと心のどこかで考え続けていたせいもあって、「北極星の謳」ではその暗部が出てしまいました。
どんな社会的背景や文化風習があろうと、夏鈴は流されない。何が大事かを見失わない。そんなメッセージを込めましたが、皆さんにはどんな風に響いたでしょうか?
気を害することもあったかもしれませんが、時にはポップで、時にはシリアスに、ドラマチックに小説を書くことがやめられない私の心の世界にお付き合い頂き、とてもありがたくて心強く感じております。
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