女の子の授業3

1/1
187人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ

女の子の授業3

 レディースルームに移動した私達は、いつものように4人並んで席に座り雑談をしていると、桃先生と由美先生と茜先生が入ってきて 「起立、礼、着席」 とA組の学級委員が号令をかけて授業が始まった。 「皆、身体慣らしが始まって高校生になったらほぼ女性の身体での生活になります。そして、希望者は将来、子宮等の内性器も付ける事ができるようになります。なので、今日は女性特有の生理の勉強になります。これは、将来的に内性器を望まない人も大事な事なので、皆しっかり勉強しましょう」 と桃先生が言うと、隣の準備室から由美先生と茜先生がテーブルを押して来る。 テーブルの上には、ナプキンとおりものシートとタンポンと、下着を着けた透明の女性の下半身を模した模型が乗っている。 「はい、今、由美先生と茜先生が持ってきてくれたコレは、生理の時やその前後に使う物です」 と桃先生が言うと、ナプキンを持って 「見たこともある人もいると思うけど、これは生理の時に下着に着けて経血を吸収させる物です。生理や経血は保健の授業で習ってるのでわかるわね」 と桃先生が言った所で、隣にいた亜美が小声で 「彩ちゃんは、お姉ちゃんがいるから見たことあるの?」 と聞いてきた。私は 「見たことはあるよ」 と答えると、亜美の逆隣にいた舞が 「でも、スーパーとかでも売ってるよね」 と言うと舞の隣にいた環奈が 「スーパーとかに売ってるのは見たことあるよね」 と私たちは小声で話していると、桃先生がナプキンの袋を開けナプキンを一個取り出し、包装を剥がし使える状態にして 「ナプキンは、この状態で普通の下着やサニタリーショーツに着けて使います」 そして、もう一つのナプキンも同じように包装を剥がし 「ナプキンは、こういった羽と呼ばれる物が付いてる物もあります」 と2種類のナプキンを使える状態にすると 「皆、触るのは初めてだと思うので、実際に触ってみましょう」 と桃先生が言うと、由美先生と茜先生が一人ひとりに2種類のナプキンを配っていく。 私たちの所にもナプキンが配られ、全員に行き渡ったところで 「はい、皆開けてみて」 と桃先生が言い、皆ナプキンの包装を剥がし広げる 「これを下着に付けたら、ゴワゴワしそう」 「ね」 と亜美と環奈が話していると 「はい、じゃあ付けてみるわね」 と桃先生がテーブルの上に置いてある下着のクロッチの部分にナプキンを付け、模型にその下着を履かせると、模型が透明のためナプキンを付けた状態がよくわかる。そして 「これがサニタリーショーツね」 と言ってサニタリーショーツを見せると 「サニタリーショーツは、クロッチ部分がこういうふうに二重になってるので」 とサニタリーショーツのクロッチ部分を説明し 「サニタリーショーツの場合は、ここに羽を折りこんで付けます」 とサニタリーショーツに羽付きナプキンを付けて見せ 「捨てる時は、下着からナプキンを剥がしてトイレットペーパーと一緒にこうして丸めてサニタリーボックスに捨ててね。付け替える時の包装を利用してもいいわよ」 と捨てる時の説明をし 「じゃあ、やってみましょう」 と桃先生が言うと、5個の透明の模型と下着を乗せた別のテーブルを由美先生と茜先生が持ってきて 「5班に別れて付けてみましょう」 と言って私たちは近くの友達と5班に別れ、見回っている由美先生と茜先生、桃先生に「もう少し前の方がいいわね」等と言われながら下着に2種類のナプキンを付けてみる。 「実際に生理の時に付けてみないとわからない事もあるから、付け方だけ覚えておいてね」 と桃先生が言い 「次はこれね」 とパンティライナーの説明をして、ナプキンと同じように下着に付けてみる。 「はい、ナプキンとパンティライナーはこうやって下着に付けて使うけど、これは膣に入れて経血を吸収させる物です」 とテーブルの上のタンポンを取り出す 「タンポンは、体育や運動をする時やお風呂に入る時に使いやすいけど、膣に入れるのに慣れた方がいいのでしっかりやってみましょう。まずは、この細い方を持って太い方の先端を膣の入口に当て、太い部分が全部入るように膣をこんな感じで手で広げて中に入れます。そして、細い方を押すと膣の中にコットンが入ります」 と説明しながら、桃先生が透明の模型の膣にタンポンを挿入する。それを見ながら 「なんか怖いよね」 「ね」 と亜美と環奈が話している 「タンポンは、経血を吸収すると大きくなります。入れてると大きさが変わるので、なんとなくでもわかります。そして捨てる時は、膣から出ているこの紐を引っ張ると取り出せるけど、少し足を開いて中腰のような体勢になった方が取り出しやすいから、覚えておいてね。そしてトイレットペーパーでこうして包んでサニタリーボックスに捨ててね」 と説明し、また私たちが模型を使いタンポンの使い方をやってみる 「今日は、使い方だけ覚えてね。最後に皆にナプキンとタンポンを配るから、最初は慣れないと思うけど、自分で付けてみて覚えましょう。将来的に内性器を望まない人も来年から内性器を付けて生理を経験してもらうので、使ってみて覚えましょう」 と桃先生が言うと、由美先生と茜先生が全員にナプキン等が入った紙袋を配り女の子の授業が終わった。
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!