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プロローグ
私の名前は佐藤彩、本名は佐藤浩一。
今日は、6年前に新設された学校の説明会に来ている。
新しく新設された学校、それは、性転換希望者の学校で、性転換希望者の治療に特化した双葉大学病院が試験的に新設した学校である。
この学校は、性転換を望む人のための学校で、男子は女子として、女子は男子として生活する決まりだ。全寮制で、中学から高校までの一貫校で、在学中からホルモン治療等も受けられ、卒業後は優先的に性別変更の手術が受けられるシステムもあるが、ほとんどの生徒が卒業前には手術をしている。また、双葉大学病院が新たに開発した技術により、子宮や卵巣・精巣をつける事もでき、希望者はそちらの手術を受けることができる。そして、卒業と同時に戸籍も変わり、それぞれの性別として生活できるようになる。また、在学中は、生徒手帳を提示することにより、学園外でも希望の性別の権利を受ける事ができる。これは、公共の施設、例えばトイレ等を利用した場合のトラブル防止の役割もある。
説明担当者「えー、以上が学園の基本的な説明になります。何か質問のある方?」
……この後、質疑応答が行われ……
「はい。質問もないようなので、説明会を終了します。本日お集まりの方は、入学希望の方と思いますので、今後の予定ですが、今日が1月の15日ですので、1ヶ月後の2月15日に面接と簡単な学力テストがございまして、合格の発表は3月12日になります。それではお疲れさまでした」
説明会が終わり、帰途につく私と母。
「お母さんごめんね。私ちゃんと女の子になって帰ってくるからね」
「いいのよ。お母さんも実は姉妹が欲しかったの。だから、頑張りなさいね」
「ありがとう」
この1ヶ月後、私は双葉学園の面接と学力テストを受け、さらに1ヶ月後の合格発表で合格の通知を受け取った。
そして、4月の入学式ー
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