第3章 灼熱の地獄

2/10
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
  その夜只野はなかなか眠れずにいた。 「コショコショコショ。」 隣では妻と次男が眠っている。 「コショコショコショ。」 いくら耳を塞いでも耳障りな内緒話は聞こえてくる。 「コショコショコショ。」 見えない視線も感じている。 『一体誰なんだ?』 「コショコショコショ。」 『何で僕に構う!!」 「コショコショコショ。」 『もう止めてくれ!!』 「コショコショコショ。」 『もう止めてくれ!!』 「コショコショコショ。」 『もう止めてくれ!!』 只野は耳を塞ぎひたすら心の中で叫んでいた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!