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只野は一睡も出来ない。
それどころか只野をあざ笑う声が耳から離れないのだ。
「お兄ちゃん、起きて。」
携帯のアラームだ。
『何?
あのアラーム。
いい年して気持ち悪い。』
「そんなの良いだろ!」
只野は反論する。
『やだぁ、気持ち悪い。』
「お兄ちゃん、起きて。」
子供たちを起こす時間だ。
『クスクスクス……。』
只野は耳を塞いだ。
布団から出たいが、どうしても出られない。
『アハハハハ。』
『クスクスクス……。』
只野は携帯を握りしめアラームを止めた。
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