第3章 灼熱の地獄

4/10
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
  只野は一睡も出来ない。 それどころか只野をあざ笑う声が耳から離れないのだ。 「お兄ちゃん、起きて。」 携帯のアラームだ。 『何? あのアラーム。 いい年して気持ち悪い。』 「そんなの良いだろ!」 只野は反論する。 『やだぁ、気持ち悪い。』 「お兄ちゃん、起きて。」 子供たちを起こす時間だ。 『クスクスクス……。』 只野は耳を塞いだ。 布団から出たいが、どうしても出られない。 『アハハハハ。』 『クスクスクス……。』 只野は携帯を握りしめアラームを止めた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!