第一章「深い眠りについた夜に」
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少し不安に思い僕は玄関を右に曲がった所にある階段を上った。階段の途中それは確かに感じる違和感を放っていた。 階段にあるそれはひらひらと揺れ太陽と月が描かれた掛け軸だった。確かに階段に掛け軸というのも不思議だが何より一番気味が悪いのは掛け軸がひとりでに揺れていることだった。 そこには窓は無いはずなのに何故かそれはひらひらと揺れる。 僕は息をのみ、それに手をかけ、ゆっくりとめくった―――。
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