三国志蜀の中原制覇編(220年代

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 思い付きを実現させて執務を終了させる。上手くいくにしても結果はかなり先だな、まあいいさ。 「そう言えば呉将軍から文が来ていた。呂軍師の息子は立派な武将だってな」  本当だぞ、親に似てって部分は伏せておこう、反応しづらくなるからな。 「愚息がご迷惑をお掛けしないことを祈るのみです」  目を閉じて畏まる。そう遜ることもないってのに、性分だな。これで敵相手には断固たる態度をとるんだから頼りになる。 「都尉ってことだったが、俺から官位を贈りたいがどうだろうか」 「ご随意に」  ふむ、あくまで俺の意思を尊重するってか。どうしたもんかね、あまり高位の物を贈るわけにはいかないし、低位では意味が無い。 「卑将軍号を贈ろう。呉鎮軍将軍の補佐をするように要請してな」  いずれ郡から切り離して使いたいが、数年はそのままにしておこう。何かあれば外へ出られるような準備だけはするだろう、なにせこいつの息子だからな。  雑談をしているところに伝令がやって来る。だが赤の旗を差してない、呂軍師の目の前に来ると片膝をついて報告する。  ふむ、独自のネットワークを持った訳か。 「報告いたします。北地の水寿に山賊が現れ、地域を荒らしております」
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