三国志蜀の中原制覇編(220年代

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 南蛮州を寥紹に譲ってしまい、今は長安に居る。仮節平南将軍南蛮州刺史寥紹、つつがなく南蛮を維持した功績を認めての昇進と言えるな。  何せ南蛮の民と軋轢を起こさないで治められたらそれで充分って話だ。  孟獲にも蜀から正式な官爵が宛がわれている、欲しいと思っているかは別だが受け取ってはくれたな。  中南大将軍南蛮大王孟獲。兄弟専用の将軍号で一万石の大官、つまりは司徒やら司空、太尉とかの三公って上級大臣と同格らしい。 「別にどうってことはないとかって言って酒を煽ってる兄弟の顔が浮かぶよ」  どれだけ控えめに言っても、南蛮の勢力が協力してくれてなければ蜀は、勝ちどころか引き分けもなかっただろう。その意味では三国志の第四勢力とすらみなせるぞ。  二番戦功としては破格なんだろうな。  魏延の奴は我が世の春を謳歌中か。持節左軍師左将軍左都督領涼州刺史南鄭侯魏延。  大雑把に言って、中国を九つに仕切って左上の総責任者で、蜀全軍の司令官でもあり、丞相の高級幕僚でもある。  西部戦線での活躍と函谷関奪取からの堅守が評価された三番戦功、涼州を宣撫して国力を高めろってところか。 「で、何でお前が傍に居るんだ」
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