三国志蜀の中原制覇編(220年代

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「呉国と魏国で交戦が起こったようですが、魏軍が早々に退いて終結しました」 「どういうことだ」  電撃的に攻め込んで失敗ではないだろうが。 「魏帝曹丕の親征とのでしたが、呉の最前線を守る徐盛安東将軍の防備を見て、戦わずに引き返したとのこと」 「呉国にそこまで兵力があったのか」  あれば苦労しないはずだから、計略の類で追い返したんだろうな。結果だけ知っていても経緯はとんと不明だ。 「呉にそこまで国力は御座いませんでしょう。蜀のように士燮あたりから南越勢力の大軍をひいているならば別でしょうが」  董遇も石苞も話題に全く入り込めずに黙って聞いている。特殊事情が大きい、誰もが協力できるなら戦争は起きないよ。 「派手に防備を見せびらかしてお引き取り願ったってことか。偽兵の類か、呉軍が追撃していないならそういうことなんだろ」  報告に続きがあり追撃戦が起こっていたなら読みははずれだが、にこやかに「左様で」肯定して呂凱は引き下がった。 「報告します、姜維と名乗る方がお越しですがいかがいたしましょうか?」 「おお来たか! 通せ」
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