三国志蜀の中原制覇編(220年代

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 決闘、殺し合い、頂点に立つ者が避けては通れない挑戦。無論それを受けずとも構わないが、異民族の性質からして弱者とみなされ今後統率していくことが困難になるだろう。  少なくとも知らんふりは出来んわけだ。代理で側近が受けたとしてもな。 「それをするにしても本陣を探すのが前提になる。こんな場所で散開したらもう合流も難しい」 「こうやって解決しようかと」  馬の背に積んである荷物から油の染み込んだ布を取り出した。 「山火事か。避ける為に動きを見せるな」  延焼するほど枯れてない、煙は出るだろうが火の回りは悪くなる。だとしても傍で火事があれば離れるのが当たり前か。 「ここの火と次の火を目安に集合を。水辺があればそのあたりが戦場でしょう」  平地の河ほど深さも幅も無い、小川くらいの話だ。鉄騎兵の突撃力が削がれるのは今回仕方なしだな。 「軍の統制力を見せつけてやるとしよう」  百の部隊を複数造り森を進ませる。俺の隣は李従事か、役目は負っていないが目を配っておく必要はある。
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