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参軍らも連れて行くとするか、南蛮騎兵もだな。鳳珠羽空王にも連絡を入れると、翌日の朝に出発することが出来た。
高らかに『南蛮』『島』の軍旗を翻して領内を五百と二十の騎兵で駆ける。回復したと、昆明から親衛隊の分隊が合流してきた。
隣県の癒笙県に歩兵を出すように命じると、揃うのを待たずに先へと進む。
「将軍、山岳に軍が在ります!」
遠くの山々にぽつぽつ何かが見えた。李封の軍だな、悪くない位置取りではあるが行動そのものの意義を深く知るべきだな。
「行くぞ」
堂々と街道を行くと警備の兵に出くわす。こちらを見て畏まると一礼して本陣に使いを出す。
山から一軍が降りて来ると目の前までやって来て膝をつく。
「ご領主様!」
「李右督ご苦労だ。残るは城一つだな」
ここに至るまでの城は全て問題なかった。功績は認められる。
「未完ゆえ未だ道半ばで御座います。面目ありません」
控えめだな、これだけ俺の側にいたらこうもなるか。
「構わん。最後の城を見に行くとしよう」
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