三国志蜀の中原制覇編(220年代

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「寥刺史は雲南城を捨て、南蛮を捨て首都へ戻った。ゆえに俺が事後を得ている。南蛮郡、残るはこの霊平県が従っていないのみ」  詳細なんてわかりゃしないさ。それに時間の問題だ。 「そうであろうと城を明け渡すわけにはいかない。霊平の民を皇帝陛下よりお預かりした以上、蔑ろには出来ん」  うむ! 良いぞ、こいつは使える。ここで説得は困難だろう、一旦退くとしよう。 「良かろう、その場で聞け。羅県長の意志を認める、これからも蜀の為に働いてもらうぞ」  ご機嫌で大笑いして場を退く、全ての兵を退かせ山をおりた。癒笙県軍は辿り着いた直後にとんぼ返り。 「癒笙県に入り一晩休み、雲南へ戻るぞ。次の段階へ計画を進める」  陽も傾いてくる、歩兵を置いて俺達だけでも先に帰るとしよう。騎馬して街道を移動がてら今後の予定を伝える。 「ご領主様、屯している間に呉の密偵を複数捕えました。少し数が多い気がします」  呉の? 地理的にそれはあるだろうが、僻地に言う程人員を割く理由があるとしたらなんだ。
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