三国志蜀の中原制覇編(220年代

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「謹んでお受けいたします」  陛を登り孔明の反対に行くと皆と対面する。尊敬は孔明先生に、恨み妬みは全て俺に集めれば良いさ。たかが百万人かそこらの国家の軍事最高司令官ごときで俺は怯まんぞ!  二千石以下の官民を全て処断可能で、軍事的独断行動権限を保持、中軍外軍両方の地位を得て、総司令官になった。対外権限の国家責任者でもあり、長安一帯の政務官を継続、上公待遇を許され公主を妻に持ち、中県を領している。 「これより軍事を悉く総覧し、丞相を援け国家を支える。先の戦では勝利したが、未だに魏は遥かに強大で気を緩めることまかりならん」  百官を見詰めて後に、段下に居る幕僚らを見た。皆が良い表情をしている。 「姜維、馬謖、李項、羅憲……」  自身の幕下を始めとして、見どころのある青年の官を名指ししていく、それらを最前列にくるようにと命じた。何があるのかといぶかしむ奴が多い。  うむ、やはりあいつらは見劣りしない、だからと贔屓もせんぞ。 「ここに居る者らは国の未来を担う若者たちだ。順当にいけば年長者が先に世を去るのは逃れえぬ運命。諸兄らに島介が願う、かの者らを等しく見守り、教導し、支え、時に厳しく叱り道を説いてやって欲しい。彼らは国の宝だ」
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