三国志蜀の中原制覇編(220年代

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 また戦争が起きる、それも蜀が打って出る形で。戦続きで国は疲弊している、だからとやめるわけにはいかない、まるで自転車をこぐかのようだ。 「許都は函谷関からほど近い、私は長安に戻ります。時機は丞相が、実行は私が、これでいかがでしょうか」  どのタイミングで仕掛ければ良いか、それは間違いなく孔明の方が上だからな。しかし戦場にほど近いのは俺だ、実戦なら負けはせんよ。 「我はずっとこのような日が来ると待ち望んでいた、外のことは頼むぞ介」 「はい、お任せを。孔明先生の荷を半分背負わせて頂きます」  面白くないやつが混ざっているだろうさ、だがそんなのを気にしてなどいられん。李厳のやつ、どうするつもりか要注意だ。 「大将軍府を臨時で長安に開府することを許す。長安に丞相府の分室を置き、費偉を丞相長吏尚書僕射とする。首都との連絡を担当せよ」 「承知致しまして」  費偉というと俺を包囲して追い詰めてきた軍事的能力もあるやつだったな。大将軍府にも席次を与えるべきだろう、何より有能な奴が俺は好きなんだ。 「私からもだ。費偉を軍師将軍とし、大将軍府の連絡事務並びに助言を許す。引き受けてくれるだろうか」
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