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友軍だと思って気を許していた朱褒軍はあっさり突入を許してしまい、本陣を蹂躙される。主の首をとられてしまい降伏した。
そのまま軍勢全てを率いて高定は目の前に戻って来る。
「島将軍、証を立てましたぞ!」
単身門を潜って膝を折る。これでどうだといわんばかりの顔が何とも微笑を誘う。
「高定の真意は解っていた。ただ反乱を起こした事実は消えない、汚名をそそぐための功績としては充分だな」
「すると?」
知っていたならどうして、本当に純朴なやつだよ。そういうのは嫌いじゃない。
「最初から心は解っていた、だが内外に示しがつかないからな。私から高太守の無罪を丞相に報告しよう」
ようやく全てを理解した高定は到底敵わないと視線を落として畏まった。
「実は私は味方が少なくてね。どうだ高太守、一緒に働いてはみないか?」
「島将軍のお言葉とあらば、喜んで従います」
喜色を浮かべている男に真剣な顔で変わらない方針を伝える。
「そうか。一つだけ覚えておけ、私は仲間を見捨てず、敵に降らず、ただ進むのみだ」
そこに何の迷いも偽りもない! 俺は前へ、より前へ進むだけだ!
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