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式典の類の礼をして新しい印綬を引き受ける。もう袋は一杯だよ。
ま、これは俺が申請したようなものだからな!
「では席を入れ替えましょう」
李が段を降りてしまう。俺が太守の椅子に座ると眼前の李が片膝を折った。
「李厳輔漢将軍は、これより島護忠将軍の幕に加わります。着任のご許可を」
「李将軍の着任を承認する」
このまま留まるってのか、こいつは助かる!
呉長史が耳打ちしてくる。なんだ?
「輔漢将軍号は護忠将軍号より格式が御座います。李将軍を部下ではなく、同格として遇するべきかと」
「なにっ」
俺と同格の司令官など扱いに困るぞ。
指揮権限が一本化されない軍ほど危ういものはない。この問題は先に延ばして考えるわけにはいかん!
「李将軍に確認がある。将軍は私の幕に入ると言うことは、指揮に従うということだろうか」
「某、輔漢将軍なれば相応の評価をいただきたく」
明言しない、つまりは呉長史が指摘したように同格を求めているのだ。
「私は南蛮を蜀の影響下に収めるべく勅命を帯びてやって来ている。同格の将軍のつもりか?」
これを曖昧にしてはならんぞ。指揮権は渡せん、それが絶対だ!
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