第1章レベル4とレベル5そしてレベル0

2/5
前へ
/93ページ
次へ
「お腹すいたな」そう言って家を出た時点から僕の生活はきっと狂い始めていたのだ。 7月21日14:29近くのファミレスで遅めの昼食をとり店を出たのが15:00。 うん天気が良い事だ。そう思った数秒後僕の視界は真っ暗になった… 目が覚め時計を見たら17:35。 (え?2時間35分間何してたんだ?) 「おやおや…目が覚めましたか」 そんなことを言いながら1人の男が近づいて来た。 「私はそうだな…伊吹疾(いぶきはやて)とでも言っておこう…」 更に続けてこんな事を言った。 「少しばかり君の身体をいじらせてもらったよ能力が増えたかもしれんがまぁ気にしないで今まで通り暮らしていれば良いさ」 そう言いながら僕の縄などをほどき始めた。 「先ず手始めにテレポートで私の後ろに回って見てもらえるかな?」 どういう事だ…? 僕の能力は[物質変化(ブロックアート)] これは自分で見たり触ったりした物を別の物へと変化させる能力だ。また1人につき1つの能力…すなわち僕がテレポートする事は不可能なのだ。 「何言ってんだお前能力は1人につき1つだろ…俺は[物質変化]の能力者だテレポートなんか出来っこねぇんだよ!」 「まぁ騙されたと思ってやってごらん」 伊吹はそう言って笑っていた。 どうしてもやんなきゃいかんのか…そう思った瞬間伊吹の後ろに俺は立っていた。 「な、何が起こったんだ…」 「君は今テレポートしたんだよ西条君」 「お、お前どうして俺の名前を??」 「君は春川高校の在学生だろその中から1番良いと思った人材を選んだまでさ」 そう言ってまた伊吹は笑った。 「やはり彼が適合者だったんですね」 奥からもう1人やって来た…なんだろうどっかで聞いたことのある声だな… 「元気にしてた?西条君」 「な、何であんたが此処に!?」 そうこの相手は俺のクラス担任の藤本晴美(ふじもとはるみ)確か学校の噂で[多重能力者]の研究をしてるだの何だの…まさか本当だったとは… 「適合者ってどういう事だよ」 「ん?あぁそっか君にはまだ伝えてなかったね」 「「君は今日から[多重能力者]だよ」」 いや…そこハモりますか…って… 「はぁっ!?俺がっ!?何で俺なんだよ!」 「んー…直感?かな」 そう言って藤本は笑っていた 「んじゃそろそろ帰りますか」 「おいっ!?」 こうして新たな能力人生が幕を開けた…
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加