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失礼、詰みまみた
ぼんやりとして働かない頭、白昼夢でも見ているかのようなほんわかとした感覚。
彼は辺りの状況を把握するために目を開けようとと奮闘してみるが、混濁した意識とふわふわした暖かさが相まって彼の瞼を充分押し上げるに到らせない。
少し間抜けな半開きな目で見たのは、一面の白だった。
どこを見ても白、影もない為か地面があるのかどうかすら不安になってきそうなほどの純白。
彼も不思議に思ったようで立ち上がって寝惚け眼で周囲に目を走らせるが、どこもかしこも白色。
上も下も右も左も。
灯もないのに明るくてどこか優しい場所。
とじっぱなしの目にはほんの少し眩しいと感じさせるくらいの光量でここを満たす光は、どこか物悲しくて、嬉しそうで、切なそうで、なぜだか知らないが少しだけ……
懐かしかった……
彼は僅かながらにそう感じた。
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